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何故コールセンターに電話が架かってくるのか
ハッキリ言って多くの企業にとって、コールセンターなんて縮小したい部署の筆頭と言って良い。一応世間への体裁を繕う為に"仕方なく"設けているに過ぎず、本音では直ぐにでも自社のコールセンターは潰したい。多くの企業の本音がコレだし、正直言って私が経営をする立場なら、人員削減を真っ先に行うのはコールセンターである。何故ならコールセンターは売上を持ってきてはくれないからだ。
そしてコールセンターに掛かっているお金と言うのは本来、『”コスト”ですらない』。『”費用”でしかない』と言うのが実際なのだ。何故ならコスとは『収益を獲得するために必要な出費』、即ち”原価”のことを言うのだ。
コールセンターに掛かっているお金と言うのは売上には繫がらな為、コストでは無く、”費用である”と言うのはそういうことなのだ。

上述の理由により、基本、コールセンターと言う職場の未来は明るくない。自社のコールセンターの人員を削る為に多くの企業は努力しているし、その為に『ログインさせるシステム』の構築に必死だ。
しかしながら、どんなに頑張っても顧客からの電話を『0』にすることは出来ない。また、仮に『0』に近づけることは可能だとしても、本当の意味で電話を『0』に出来るレベルに持っていくには、あと10~15年はかかるだろう。

コールセンターに居ると必ずと言って良い程顧客から言われる言葉がある。
「やっと繫がった!」
「昨日も架けたのに全く繫がらなかった!」
「次に架けた時に繫がるんですか?!」
「なんで繫がらないんですか?!」
もうウンザリするくらいによく言われる。だが、この言葉を聴いていて思うことがあり、同期にふと疑問を投げかけてみたのだ。
「そう言えばお客さんはどうしてここの番号を知っているんだろう?」と。そう私が問うと、「ホームページに載ってるからじゃないの?」
確かにホームページにはコールセンターの番号は載っている。しかしホームページを見ているにしては、明らかに不思議なことがあって、架ける顧客が『何も分からない状態』で架けて来ることの多さと、回答内容にホームページのQ&Aに書かれてる内容が少なくないことだ。
もう一つ言うと、コールセンターの多くは回線が混雑した時でも対処できるよう、メール・FAXでの問い合わせ窓口も設けている。そして御丁寧にも、『電話は混みやすいのでできるだけFAX・メールでの問い合わせをお願いします』『混雑時はFAX・メールで問い合わせをしてください』とホームページに書いてある企業も少なくない。
しかしそれでも、FAX・メールに切り替えてくれる顧客は稀。幾ら待とうと繫がるまで架け続ける。有料発信だろうがフリーコールだろうが、それこそ一週間、待とうが結局は架けてくる。繫がるまで諦めない。特に中高年齢層ほど繫がるまで諦めない傾向があるように思える。
そして繫がるまで諦めないことが実に不思議なのだ。『なぜ諦めないのか』と。その”感情”は残念ながら私には理解できない代物であるため、感情豊かな同期に訊いたのだ。なぜFAX・メールに切り替えられないのか、と。
同期から返って来た答えは感情でこそ納得し難いものであったが、理屈としては充分に納得できる回答だった。
「文書だとどう書けば良いかわからないじゃん」
理屈としては充分な理屈であった。
私の今の派遣先は40代以上の人が架けて来るケースが多いと声色から察しているが、男女問はず、40代以上の人には『検索する』『ググる』習慣が無い人も多いように思える。
・検索する、ググるの習慣が無い
・文書(メール・FAX)だとどう書けば良いのかわからない
すると結局は、”電話するしか手段が無い”と言うのが実態では無かろうか。
もう自分の中では電話しか手段が無い為、相手に電話が繫がるまで諦められない。こうした実情はなにもコールセンターに限ったことでは無いようで、通常の会社の上下関係でも、コミュニケーションギャップとして現れるようである。

    


コールセンターで働いている場合、SV補佐以上の役職を貰えないとお先は明るくない。
それはしっかりと念頭に置いておくこと。