ブログネタ
仕事あれこれ に参加中!
どんなにネットが普及した今となっても、非対面に於けるコミュニケーションツールはまだまだ電話が主流だと思うことがある。
多くの企業が自社のコールセンターを潰すことに全力を注いでいる昨今、それこそ企業はホームページに『ログインさせる』ツールや、Q&Aを整えたり、メールでのサポートを行っているのだが、本当に電話のサポートセンターを潰せるようになるにはまだあと20年くらいかかるだろう。
どんなにネットが普及したと言っても、『分からないことを検索する習慣』と言うのはごく一部の人にしか付いていない。やっぱり、わからないことは『人に訊く』がまだまだ世の中の主流だと思っている。
で、人に訊く手段に用いられるのが電話。コールセンターに居てたくさんの記録を見ても、メールやFaxより、電話で訊いてくる人の方が圧倒的に多い。
一応、派遣先のクライアント企業も「コールセンターにかける前にまずQ&Aを見てくれ。問い合わせはできるだけメールかFaxにしてくれ」と書いてはいるのだが、そんなものを見ているお客などいない。
で、問い合わせを受けてみるとやっぱりというかなんというか、Q&Aに載っている内容の問い合わせは結構多い。それだけ、多くの人には検索する習慣やログインする習慣が付いていないことをほのめかしている。
私から見てしまうと、検索すれば1分で済むものをなぜわざわざ訊くのか。コールセンターに問い合わせるということは検索にくらべ、実に5倍の時間を損することになると言っていい。検索1分、電話5分(以上)なのだ。
しかし、コールセンターと言う商売は検索する習慣がない人がいっぱいいるからこそ成り立つ商売であり、お客が検索してくれるとクライアントは万々歳。さっさと自社のコールセンターなんか潰してしまおうというのが、大方のコールセンターのクライアントの本音である。なにせ金にならないから。
かく言う私は自分がお客になった時、やっぱりコールセンターには電話しないわけで、基本は検索。検索で見つからなければメールを使い、メールが返ってこないときは”仕方なく”コールセンターに電話するに過ぎない。
しかし、そんな考え方は少数派だ。私自身が周りの人から指摘を受けたが、本当にこの考え方は少数派なのだ。
自社のコールセンターを潰したいクライアント企業には申し訳ないが、本当の意味で日本からコールセンターが必要無くなるにはまだ20年くらいかかる。ちょうど今の30代が50代になって、今の子供たちが世に出るころ。そして今の中高年世代が会社から引退するころ。世代交代によって初めて自社のコールセンターを本格的に潰せるようになるだろう。
それにしても検索至上主義の私が生活のためとは言え、コールセンターなんて商売をやっている。でもって検索する習慣の無い消費者のおかげで我々コールセンター員が飯を食えるのだから、実に嫌らしい話としか言いようがない。