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観光都市としての勢いは『面』で決まる

日本が誇る一大観光都市、京都・・・であるが、実際に観光都市として一番強い力を持っているのは東京である。
浅草、渋谷、秋葉原・・・。
原宿を見れば外国人観光客が溢れているし、その勢いは京都よりも遥かに大きい。
浅草には浅草寺がある。しかし、逆に言えば、歴史的施設は浅草寺しかない。
秋葉原には近くに神田明神がある。『近く』とは言っても、秋葉原駅からはそれなりに歩くことになる。
全般的に見れば、別に『日本らしい歴史的施設』があるわけではない。
ならば何故外国人観光客は京都ではなく、東京を目指すのだろうか。
それは観光都市として見た場合、東京は『面』が発達した都市だからだと言える。
もちろん京都にも『面』となる場所はある。それが祇園の繁華街であり、嵯峨である。それ以外の場所は『点』だ。
そのため、面として発達した東京には、どうしても京都は負けてしまうわけだ。
渋谷や原宿は若者ファッションの街。原宿へ行けば、欲しい服を買うことができる。浅草は下町の風情を体感する街一帯を歩くだけで楽しめるし、秋葉原はヲタクの街として発達したため、秋葉原でしか買えない物がたくさんある。などなど、外国人にとって楽しめるであろう要素を挙げれば、幾つもある。実際問題として、アジアの観光都市である香港や上海、シンガポールなどと張り合っていけるのは、東京くらいしかないだろう。



外国人獲得に熱心だった大阪/ヲタクを獲得しようとした京都

実際問題として、国際観光都市としての京都のポテンシャルは、そこまで高くはない。
桜と紅葉シーズンでホテルが取れなくなってしまうくらいには人気はあるが、京都は元々ホテルは多いほうではなかったように思う(だからこそ違法民泊問題が発生する)。
関西圏でも大阪は必死で外国人観光客の獲得に励んだが、京都は大して外国人誘致には熱心でなかった。
上洛者獲得には観光よりも寧ろ、別の要素で獲得しようとした雰囲気が強い。
その京都が開拓した方向性が何かといえば、ヲタク市場である。
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京都の地下鉄が黒字化を赤字を払拭したいと考えたとき、何に手を出したかと言えば、「アニメを作ろうぜ!」であった。
そこで生まれたのが『地下鉄に乗るっ』であり、先んじて『京ガールズデイズ』がラノベ化されている。
2012年では京都で行われる祭典に『京都漫画・アニメフェア(京まふ)』が行われるようになった。
嵐電なども自社で作った鉄道娘(?)のグッズを売り出していて、全面的とはいかないまでも、ヲタク層というターゲットを意識しているのは概ね間違ってはいないだろう。

観光都市としての優位性は、京都より東京の方が高いというタイトルを振った。
とりわけ街並みから見える京都の弱さは、リピーター獲得能力の低さだ。
京都に行かないと体験できないこと、見れないものが、意外と多くない。近年の修学旅行生は、京都のどこへ行くかとなると、イオンモールに行ってしまうというまとめ記事すら見つけた。
「京都の飯は高くて不味い」ということも、ネット掲示板ではよく見る文句である。
そんな京都がリピーターを獲得するには、アニメ産業は格好の材料だったのかもしれない。
確かに外国人観光く客は年々伸びており、それは京都も例外ではない。ただ、京都にはどれだけの裁縫があるか、正直疑問だ。
「おしゃれな服を買える」「京都でしか買えない美味いもんがある!」というアピールが出来ていない京都。
そう考えると、きっと訪日外国人が少なくなると、アプローチするお客が結構変わるのではなかろうか。
まぁそうは言ったものの、個人的には東京より京都の方が、遊んでいて楽しいと思っている。
滅多にいけないという補正もあるが、東京にはない歴史や自然が京都にあり、145万人という人口規模にしてたくさんのカフェがある。そんな京都はやはり遊んでいて楽しいと思うし、今の1.75倍くらいの月給と、月に2回の3連休があれば、もっと京都を楽しめるのにと思っている。
かつてはdisることが多かった京都だが、それでも回数を重ねてみると、何故か京都も面白いと思えてくるのである。

---------kuuuu