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スマホだけが原因ではない

東芝、富士通のPC事業が統合されるという報道が出ている。
SONYのVAIO譲渡に続き、東芝や富士通もパソコン事業で大きな苦戦を強いられているようだ。
SONYも東芝も「やっぱりスマホ相手に戦うの厳しいよね~」といったことを嘆いている。

確かにスマホがある現在、パソコンに頼らずとも、手軽な用事はなんでもできる。
SNS、ゲーム、メール、ブラウジングといった作業はスマホで充分事が足りるし、その点でスマホのせいでパソコン事業が厳しいというのは間違っていない。
ただ、それだけが理由なのかと言えば、当然そんなことはないわけだ。

現にASUSは今も元気に、続々と新しいモデルを投入していく。
いくらAppleがiPhoneで荒稼ぎしていると言っても、MacはMacでしっかりと信者が付いている。
つまり、どれだけスマホ時代になろうと、パソコンの需要はなくならない。パソコンにしかできないことが確かにある。
インプット作業と異なり、アウトプット作業はキーボードがないと作業が苦しい。パソコンがないと生きていけないのだ。


高くても買いたいと思わせることができたか

これは日本特有の『個性を否定する世間』の影響もあるのかもしれない。
Twitterで「スマホはファッション」だと教えてくれた人がいた。
そう、確かにスマホはよもやファッションの一部だ。

パソコンはどうだろう。
例えばMAC使用のノマドワーカーを数えたマツバラ氏の記事を参考にすると、Appleのシェアが非常に高いことがわかる。情報販売業者やノマドワーカーのサイト、SNSへ行くと、MACを使っている姿がよく描写される。
例えMACユーザーが個性的でなくとも、MACという端末そのものは個性的だからではなかろうか。
OSだけでなく、必ずアルミボディにAppleの紋章を大きく載せるあのビジュアルもまた、「俺はMACだ!」と強く訴えている。だからこそ、高くても買いたいのがMACなのだ。

日本の大手メーカーのパソコンは、ハッキリ言って高い。
HPなら8万円くらいの価格で売っている性能でも、dynabookでは20万円するなどということが起き得る。
ではMACと比べてdynabookは高くても買いたい端末なのかと問うといかがだろう。
それはMAC使用のノマドワーカーの数に表れているのではないか。
東芝と富士通は『高くても買いたい』と思わせるパソコンを売り出せなかった。
今の状況では、東芝と富士通のPC事業が合流しようと、同じ惨状に陥るだろう。