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「前はそれで良かった!」
「今までコレでやってきたんだ!」
BtoBのコールセンターをやっていると、いやでも聞くのがこの言葉。
通信関連のBtoBコールセンターをやっていて、運用変更がされる度に4度5度は必ず耳にする。これは業種が変わっても同じで、基本的にBtoBのサポートセンターでは嫌というほどこの言葉を聞く。
いったい何でそこまで過去に固執するのか私にはわからないのであるが、こうした人を相手にしたとき、真っ向から勝負できないことにコールセンターという商売の卑しさを感ずる次第である。
何が卑しいかって、「前の運用だったらコレで良かったじゃないか!」と言われても、基本的に頭を下げて『お願い』をしなければならない。
しかもハッキリ言って、通話相手がコールセンターのオペレーターを見る目というのは、基本的に奴隷に対して向ける目線と同じといっても過言ではない。コールセンターの通話におけるパワーバランスは”常に”発信者側が有利になっているからだ。
コールセンターのオペレーターは通話相手との人間関係において、自分は常に不利。お客・代理店は無料でサポートを受けているのに、である。
もし面と向かって「前はのやり方の方が良かったじゃないか!」と連呼されたら痺れを切らして大失言を吐くだろう。
「じゃあ貴男、ちょんまげで歩きなさい。袴着て、あるいは着物着てあるけば良いじゃないですか。江戸時代はそれで良かったんだから!」

こんなこと言われたら、誰しもが「それとコレとは話が違う」と言うだろう。
だが、前(江戸時代)はそれで良かったじゃないですか。と、私は屁理屈を捏ねる。もし江戸幕府が続いていたら、今我々は着物きて会社行ってたかも知れなじゃないですか。銀魂みたいに、と。
そんなことをすれば、誰しもが「バカだと思われるからやるわけない」と思うはずだ。
それもそのはずだろう。平成のこの時代にそぐわぬ恰好で街を歩くものはいない。江戸時代どころか、大正時代の恰好だって、今やっていたらバカだと思われるはずだ。
ところがビジネスになると、途端にその感覚を失ってしまう。いったいどうしてそこまで過去にこだわるのか、私にはさっぱり理解できぬのである。


「前は良かった」は”今”への拒絶
ビジネスの世界は変化することが当たり前だ。商売というのは”時代に合った商品”が売れるのだから、”時代に合わないやり方は切り捨てる”ようでないと、生き残っていくことはできないのだ。
「前は良かった」「今までのやり方じゃダメなのか!」という言葉はビジネスではNGワードだと思うのだが、いったいどうしてこんな言葉をクライアント企業が運用変更する度に聞かねばならぬのか。
そこには”今”と”未来”への拒絶がある。過去ばかりみて”今”と”未来”は見ていないのだ。過去ばかり見ているから、新しいやり方へ適応しようとしない。新しいやり方に適応したくないから、必死で過去のやり方を押し通したいとしがみつく。
思うのだが、そうした人たちに”今”を見つめる気はあるのかと疑いたい。
我々人間は過去に生きることなどできず、”今から未来に向かって”しか生きられない。そしてその時、その瞬間に合ったやり方で生きているのだ。
この言葉に前向きな意味合いは決してない。新しいやり方についていけなかった人間が、歴史に於いて淘汰されてきただけの話。
氷河期に恐竜のままでいることを選択した者は滅び、武士のための政治をしようと頑張った頼朝に刃向った義経は討たれ、新たな明治という時代を受け入れられなかった新撰組は函館で潰えただけの話。たったそれだけの話だ。私とて、時代に合った生き方を選択できなければ、どこかで野垂れ死にするようにできている。
ましてビジネスなどはトレンドに合わせた攻撃戦略や防御戦略を打たないといけない。
通信業界にいたときは、外国人の不正契約が多かった。だからこそ事業者は防御戦略を張り、時には外国人の契約受け入れを禁止する事業者もある。
Microsoft社は2014年にWindowsXPのサポートを打ち切った。だのに、まだXPを使っている企業は多数存在する。新しいOSを受け入れられないわけだ。
本来ならXPは2010年にサポートを打ち切っても良かったと私は思っているのだが、それをMicrosoft側が延長して2014年までサポートをしてくれたものなのだ。本来ならユーザーこそMicrosoftに感謝して良いくらいだろう。
ところが平然と「XP使ったままでいいだろ。今までそれで良かったんだから!」とゴネてしまう企業もある。
”今”を拒絶し、時代に合ったやり方に変えようとしない。
「前はそれで良かった!」
「今までコレでやってきたんだ!」
ビジネスでそんな言葉を言ってしまうような人には一度考えていただきたい。本当に”今”を見つめる気持ちがあるのかを。
どうか”今”と”未来”を見つめ、その時代に合ったビジネスマンになれるよう、気持ちはセットしていただきたいものである。