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本音の暴走・変態王子とコールセンター

横寺陽人。変態王子と呼ばれる彼。建前を失った彼は本音が暴走し、失言を連発してしまう。彼が持っていた建前は今、誰が持っているのかといえば、小豆梓。
もともと建前ばかりでコミュニケーションしていた横寺陽人が、建前ばかりで生きてる自分が嫌になって建前を捨てたわけであるが、建前という皮が剥がれた人間の本音は結構醜いものである。
変態王子に限らず、現実の世界でも本音の暴走ほど命取りになるものは無い。かつて勤めていたコールセンターでも、本音が『失言』となって通話相手に漏れてしまったオペレーターの末路は悲惨なものである。
忘れもしない、2012年の3月。私の隣に居た先輩の失言。「⚪︎⚪︎社の癖に生意気な!」と言う本音が電話の向こうへ失言となってダダ漏れ。大っっヒンシュクを買うことになってしまったのである。
加えてこの年、所属会社で失言トラブルが相次いだ。
クレームのお客さんに「バカか……」と呟き、ソレが相手にダダ漏れ。
テクニカルサポートで相手がPCわからず、「このお客さん面倒なお客さんでぇ……」は丸聴こえ。
収まらないクレームに「貴方何様ですか!」と時にはオペレーターが堪忍袋を切らしてしまうなど、本音の暴走が止まらない。こんな環境に相当期間置かれると、今度は自分の頭がおかしくなってくる。

失言恐怖
私が強迫性障害で感じていた恐怖の一つが本音の暴走だ。
数ある強迫性障害の症状の内、私が抱えていた強迫観念の大部分を占めていたのが加害恐怖。取分け、コールセンターに於ける受電業務では本音が暴走していないか常に不安で仕方ないのだ。
先に述べたように、人間の本音と言うのは結構醜いところがある。加えてコールセンターと言う仕事自体、声だけを頼りに商売をしなければならないので、電話の架けても受けてもイライラし易い環境だ。
サポートセンター側の人間にとって更に追い打ちをかけるのが、内部の人間関係の難しさ。基本的に内部の狭い人間関係で如何に周り(特にSV)と揉める事無く毎日を過ごすかは、本当に神経を擦り減らす。
先に挙げた失言トラブルを起こしてしまった当の本人達も追い詰められた挙句、失言トラブルを起こしてしまったのだろうと言うことは何となくわかる。
取り分け「⚪︎⚪︎社の癖に生意気な!」と言ってしまった人物に関して言えば、連日9時⁻21時や22時と言うシフトをしなければならない上、作業がドンドン溜まる。1個でもミスをすれば即クライアントから大クレームが来る危険性がある仕事をしていたから、ストレスなんて絶頂状態なのはよく知っていた。それだけ会社に貢献している人間でも、たった一発の失言(本音の暴走)で追放処分である。
私はと言えば先輩同様9-22時でのシフトをこなしていたし、先輩の事件を直ぐ隣で見ていたから、他人事に思えなかったのだ。
そうこうしている内に他の事業所で1件、また1件と失言(本音の暴走)事件が起き、会社から洗脳を受けている内にとうとう私自身がおかしくなってしまった。
常に暴言を吐いているような妄念に駆られ、誤案内していないかの自己不信に苛まれ、電話に出ることそのものが怖くなってしまったのである。


間違いだらけの本音修正
私は不幸中の幸いにして、前社を馘首されるまで通話相手に対して失言をすることは無いまま終わることはできた。良いか悪いかは別として、私が馘首される最大の要因はSVとの確執である(と私は思っている)。
とは言え、通話相手に邪念が湧かなかったかと言えば、そんなことは流石にない。いや、むしろ神父や坊さんの類ではあるまいし、只の人間である私にはやはり通話相手に良くない感情を抱くことはあるのである。
しかし、思い起こせば強迫性障害になったときの私の対応は間違いだらけであった。
私は相手に邪念が湧いた時、自分の顔を殴って対処した。
具体的に言うなら、相手に「ウザい」と言う感情が湧いた時、自分の顔を殴って「痛い」と言うものに本音を修正するのである。誰がどう見ても異常な行動だし、自分でも異常だと認識はしていた。ただ、当時は頭の中は如何にして本音を修正するか、と言う視点しか見当たらなかった。
繰り返し言えば、私は坊さんでも無ければ神父でも無い。本音を綺麗真っ白にしようと頑張るのは、客観的に見て間違いだらけだと直ぐわかる。
では強迫性障害と向き合いながら、ある程度電話を取れるようにするにはどうすれば良いのか。実のところ、その答えは変態王子が持っていた。
変態王子・横寺陽人。本音が暴走するようになってからも、彼は変態であること自体を辞めようとはしなかった。
彼がした対処は何か。それは・・・。

建前を取り戻す!

と言うことであった。
決してお釈迦様のような聖人に変える(本音に修正を加える)ことではなく、ただ建前を取り戻すことであった。


変態王子と笑わない猫➀巻より






変態王子と笑わない猫1巻より。
本音の暴走によって小豆梓へ失言を連発する横寺陽人。










⇒『建前』の力で『本音の暴走』はガードされている