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昨日は『女性の方が辞めやすい?』の記事に於いて、コールセンターで多くの女性がフェードアウトしてしまう理由を、女性の上司にあるのではないかと考察した。
また、女性固有の職種である『一般事務』という特殊な職種とコールセンターという職種を比較した時、取扱い商材についての専門知識の差に大きな差を感じられることについても多少だが指摘した通りだ。
ただ、今回はあくまでも『上司』という観点から女性がコールセンターを辞めやすい要素を考察してみたい。

コールセンターは昨日も申し上げた通り、女性でも出世の可能性が開かれた職場。文字通り男女平等の職場だ。
女性だろうが男性だろうが有能な人はSVへ昇格できるし、アルバイトから始まってもSVになれば契約社員に(というよりSVで契約社員の世界なのが嘆かわしい・・・)、マネージャーになれば正社員になれる。脱・フリーターなんてことが実際に可能な世界ではあり、考えようによってはすごく理想の職種なのだ。

しかし、『男女平等』ということは別の見方をすると、『女性特有の甘え』は使えないということでもある。
例えば一般事務や営業事務という仕事は、募集要項に書かれていなくとも女性専用の職種とみることができる。来客に対してお茶汲みをする、ということが大きな役目の一つであるこの職種。男性がお茶汲みしている姿が不自然な見てくれになるから、実質的に女性専用職種なのだ。
で、こうした事務員の上司の性別はというと、男性である。
基本的に男性は女性に甘い。小生のように「男らしさ」を放棄した特異な人種はともかく、女性の前では良い恰好したいという本能がある限り、女性に厳しくできないのだ。
「大橋さんってホント女性に対しても平等に接しますよね」
とは良く言われるのだが、こんなのは男らしさを放棄し、ただ’人間として’のみ生きると決めた特異な理念が成せる業なのである。
よって女性専用の職域で女性がラクをできる要素があるとすれば、自分が基本的に失敗しても大らかな(フリをしている)男性上司によってラクをできる要素が強いだろう。

ところが同性である女性が上司の場合はそうはいかない。
とりわけ、コールセンターの人間関係では極めて閉鎖的なコミュニティが形成されている。
「ここは学校じゃありません!」
とはホント、行った先のコールセンター毎に必ず耳にする文句なのだが、コールセンターの人間関係自体は極めて学校的だ。殆ど中学・高校の部活動、先輩後輩の人間関係が引き継がれている。
して、女性の上司は部下の性別によって優しくなるか厳しくなるかと言った、不公平さが殆んどない。男性にとってはこの辺はあまり抵抗が無いのだが、男性上司に慣れてきた女性にとって、女性上司ほどやり辛い相手もなかなか居ないだろう。とにかく優しくない。とりわけバブル期前後の女性や、プライドが高い女性ほど、女性上司特有の厳しさには参ってしまうように見える。
恐らくコールセンターの新人として働く女性にとって、コールセンター特有の物理的・人間関係的な閉鎖空間と同性上司特有の甘く無さは乗り越えなくてはならない壁のレベルだ。この壁を乗り越えられない女性は研修からデビュー間もない間にフェードアウトしてしまうだろう。
そういったコールセンター特有の人間臭さを見た場合、女性よりも男性の方が永く続きやすい側面はあるのかも知れない・・・。