WiMAXを販売する立場にある小生がUQ WiMAXのピンポイントエリア判定に異を唱えるのもなんだが、正直に言ってUQ WiMAXが提供しているピンポイントエリアの判定はかなり怪しい。
時折、WiMAX販売の参考値を出す為に実測値調査をしているのだが、屋外で1Mbpsしか出ない場所がたくさんある。
MVNOに勤めていた時代、エリア判定○なのに全く使えないという苦情は多かった。そして、小生の身近な場所にも、エリア判定○なのに殆どWiMAXを使えない場所はいくつかある。

1つだけ代表例を挙げれば、多摩市立図書館。屋外でこそ確かに繋がるが、同施設の学習室に入ると殆ど電波が入らなくなってしまう。ピンポイントエリア判定は○。
だいたい屋外で1Mbpsの場合、屋内では3Gより速度が出ない可能性がある。Huaway端末のDATA08やHWD13で常に3G通信されてしまう場所では、こうした電波実情があるようにも思える。HWD14も然り。恐らくほとんどのユーザーがLTEは使わないように必死になるはずのこの端末でも、LTEしか繫がらないなんてことは大いにあり得る話であって、判定○なのに全くWiMAXが繋がらないなんて苦情がサポートセンターには結構あると聞く。
今の住所で初めてWiMAXを契約なさるお客様には、小生自身、怖くて奨めがたいのが本音だ。何せエリアマップの判定が甘いのだ。

もともと通信インフラのサービスというのは、契約したらクーリングオフができない。総務省が公式にこの見解を打ち出しているので、契約書に見られる『お客様都合のキャンセルはできません』は確かに間違いない。お店とお客様でエリアクレーム対応になったとき、サービス提供側は重説で説明しているからが決まり文句だ。
とは言え、最近のWiMAXの宣伝では『家と外をWiMAX一本』と謳っているので、まさか都合の良い時だけ「家と外を使い分けろ」と言われるとは、お客様も思わないだろう。
ときに、以前なら店舗でもTryWiMAXを行っていたが、これも無くなった。TryWiMAXはWEBでのみの受付になり、『インターネットを試すのにインターネットが必要』という訳のわからない事態が起こっている。UQ側も本音ではTryWiMAXをやりたくないのかも知れない。もっとも、店舗スタッフもTryWiMAXを推奨することは以前から無かったが・・・。

もしかしたら、TryWiMAXを量販店で終了させたときに、WiMAXピンポイント判定のシミュレーションもかなり緩くしたのかも知れない。
屋外で1Mbs出せそうなエリアは取りあえず判定○。というのはお客様側が具体的にどう使うのかまではシミュレートされていないようで、卓上のシミュレーションだ。

誤解の無いように言えば、WiMAXそのものはとても良い通信サービスであり、自分自身がその良さを味わっているからこそWiMAX代理店に登録したのだが、UQ WiMAX提供のエリア判定は正直にずさんなシミュレーションがされているように思えてならない・・・。