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3.11以降は地震と原発がリンクしやすくなった

『川内原発異常なし。平常運転を続けています。』
この報道の前に、Twitterでは川内原発の事故を懸念する声が上がっている。

「原発の心配なんかより被災地の心配をしろよ」という批判の声もあり、道義上の問題で言えば、こちらの言い分が正しい。
そうは言っても福島第一原発以降、地震と原発のリンク付けは容易になった。
福島はアレでも一応、それなりに立地には恵まれた場所と言える。
原発へ行く道路も何本かは伸びているため、事故の対応にはそれなりに駆けつけ易いこと、原発より東はひたすら海であること。これにより、少なくとも関東に人が住めなくなるということは"一応"無かったことだ。
(それでも菅元総理は、東京に人が住めなくなることを恐怖したのだが・・・)

だが、西側の原発はそうもいかない。西側の原発は事故が起こればほぼアウトだ。
偏西風に乗って日本各地に放射性物質がお届けされる。


余震が続いているのに・・・

『福島原発でいま起きている本当のこと~元・現場技術者がすべてを語った!』の著者、淺川 凌氏は、津波の前に配管が壊れ、既にアウトな状態だったと検証している。
実際、原子炉そのものが壊れることはそうそうなさそうだ。しかし、配管ともなれば、話は別だ。こうなると、ことの問題は津波以前の問題になってしまう。

「日本の建築技術なら大丈夫だろ」と思いたいところなのだが、実際に建設の各種検査に立ち会ってみると、この検査、なかなかザルなものだと思えてくる。
東京都の一般的なビル型建築物の場合、消防検査、建築検査、施主検査の3段階がある。特に防災面で大事なのが前二つの検査なのだが、マンションになると消防検査すら意外と雑。建築検査など、何を検査してるのかよくわからないくらい、テキトーに進む。
きっと原発の検査もザルだろう。これは九州電力自身がよくわかっているはずだ。
確かにいまは平常運転できているかも知れないが、果たして余震を受け続けて配管は大丈夫なのか。

繰り返し言えば、原発より被災者の心配をしろと言う人の意見は正しい。
しかし、地震と原発事故のリンク付けが容易にイメージできるようになった以上、原発に怯える人の反応もまた、自然な反応だ。
一般市民が原発事故に対する備えをすることは、実質不可能だ。それを踏まえ、川内、玄海、伊方の3つが、福島の二の舞にならないことを祈りたい。